平成19年6月10日に錦糸公園にて行われた第37回本所消防団・消防操法審査会。
我ら第二分団の演技順番は、8分団中2番目であった。
当分団の選手は、指揮者を含め6人中5人が初めて経験するポジション。 また審査会に初出場の選手も
1人いた。 指揮者となった鷲尾真一班長にとっては、自身も初指揮者であるが、この上なく不安な人選で
あった事は間違いない。 しかしながら、指揮者という大役を受けてしまった以上これは誰もが経験する、
最初の苦しみである。
鷲尾班長にとって苦しかったのは、経験の浅い選手が選抜されたと言うだけではない、1番員は歴代最小
の体格、2番員は入団して初めての出場、3番員は過去同ポジションの経験があるが女性団員、4番員は
指揮者よりも年長者で経験豊富ながら初めての機関員。 人選を聞いた時の表情が見ものだったに違い
ない。
経験不足を補うため、規律練習は3ヶ月前から行われた。 しかし、なかなか揃わない。
タイミングや腕の振り方、ポジションについてからの合わせ等等・・・。 指揮者の酒量が増えたのも、この
時期からだったと記憶している。
5月に入り、練習場所を詰所前から親水公園に移して、水を出しての本格的な練習が始まった。
ここでも問題は直ぐに表れた。 機関員にとっては初めての水出し。 緊張もピークに達していた。
加えて指導員から次々と指摘される規律。 頭の中には「???」が廻っていたに違いない。
水圧メーターなど見ている余裕は無かった。 加えて歴代最小体格の1番員。 基準値を大きく超えた
水圧が、彼の身体を宙に舞い上げた事は、経験者から見れば、想定内の事であっただろう。
指揮者にとって、不安な事ばかりでは精神的に参ってしまう。 予想を遥かに上回る想定外の出来だった
のは、2番員のスピードであった。 1番・4番の遅れを簡単に取り戻してくれた。 3番員も女性団員とは、
思えない動きでサポートする。 指揮者にとってある程度、本番に望みが見えてきた出来事である。
前日まで大雨であったが、当日は選手全員の願いが通じたのか、雨もやみ絶好のコンディションとなった。
これで、天候のせいには出来なくなり、ある選手は愚痴を溢していたらしい。
第1分団の演技が終わり、当分団の番となった。
緊張が一気に高まる。
鷲尾班長の「操作はじめ」の号令で、今年度の演技が始まった。
いつもは遅れていたスピードに問題はなかった。 結合もスムーズ。水も止まる事なく、練習ではなかった
ほどスムーズに放水が完了した。 タイムは76秒。 基準タイムより1秒遅かったが、練習では出ていなか
ったタイム。 1線延長は53秒。 これは基準タイムより2秒も早かった。
誰もが入賞。いや優勝できるんじゃないか?!と思った瞬間だった。
しかし・・・・、結果は「敢闘賞」。
来年こそ!と指揮者は心に誓ったに違いない。


